katharsis

素人によるJr.追い

9/13マチネ、9/23東京千秋楽 夜への長い旅路@シアタートラム

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田中圭くん出演の舞台は前回の舞台「TRAIBS」に続いて熊林弘高氏演出作品。ネタバレ含みます!!ノーベル賞作家ユージン・オニールの自叙伝的今作。麻薬中毒のママ、ケチなパパ、アル中の兄、結核の弟の4人家族のお話。薬やお酒でとにかくみんなおしゃべりだけど会話というよりはほぼ独白。「だまって、ママ」「ごめんなさい、こんなこと言うつもりじゃ・・・」現実を受け入れられない弱さや傲慢を各々が発してくる。セリフまわしが翻訳劇っぽいのとセットがおしゃれすぎてどこか夢の世界に感じたりもした。そこにいない設定でもほぼ舞台上にいる4人、喋り続ける薬漬けのママに遠くからにらみ付ける兄ジェイミー。あちこちで各々がいろんな表情を見せている&実際ステージ上がうす暗いので目を凝らしたりしてどこ観ていいのか迷ってしまう。特別何かが起こって終幕するわけではない、とある一日の日常が描かれているお話ゆえこれが続くのかと、なにかが起こる以上に絶望的になる。カーテンコールであの圧倒的だったママ麻実さんから笑顔が漏れてやっとあの家族から開放されたとホッとした。とても緊張感があって息のつまる舞台でした。